1.視覚障害者のパソコン利用の実態
視力の全くない視覚障害者は、音声合成装置をパソコンに接続して、MS−DOS上で音声化ソフトを用いて、墨字(普通に書かれた文字)や点字のワープロなどを利用して、文章を書いて残したり、また、それを印刷したり、封筒などに宛名を印刷して手紙を出したりしています。
それから、表計算ソフトなどを利用して、家計簿をつけたり、しています。
また、通信ソフトを用いて、パソコン通信などをして、ボードに書き込んだり、メールをやり取りしたりして、情報を手に入れています。
主流のosは、ms−dosです。アプリケーションの音声かも、グラフィック文字を使用していなければ、だいたい音声化できますが、人気のあるソフトは、プログラム技術も向上していきますし、見た目からもきれいなものになっていくので、グラフィック文字を使用するようになるので、新しいバージョンになっていくと使えなくなるものもあります。
しかし、今日では、既にms−dosのアプリケーションソフトの開発は、ほぼ終えているようなので、ms−dosを使用する以上は、古いバージョンのソフトを利用することになります。
最近では、WINDOWS95上で、パソコンのPCM音源を利用して、音声化するソフトがありますが、今一つ、音声化がよくないため、ms−dosからwindowsへの移行がむずかしく、世の中のwindowsの時代から取り残されている状態です。
しかし、まったくだめかというと、そうでもなく。windows上でもインターネットやocr(印刷物を読み取るソフト)などは、音声化もよく、楽に利用することができます。まだまだ、個別のアプリケーションの音声化という状態です。
しかし、視覚障害者の間では、実際は、パソコンをワープロとして、利用している方が、ほとんどではないかと思います。また、ms−dosのワープロソフトで、ある程度、満たされているため、windows上で、音声化のよいワープロのソフトがない以上、ms−dosからwindowsへの移行は、むずかしいのではないかと思います。
しかし、windows上で音声化のよいインターネットのソフトがあるのですが、インターネットの素晴らしさや必要性を伝えようとしても、その他のソフトのwindowsでの音声化の悪さやパソコンの習得の難しさから、なかなか伝わらないのも実状です。
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